ワンチップ・スーパーコンピュータ

one-chip super computer


1960年代以降、「ムーアの法」則通りに発展してきた半導体産業であったが、シリコンウエハー上にトランジスタを形成するための技術として利用されてきた、配線を刻むリソグラフ印刷技術が2005年ころには物理的な限界に達しようとしている。そこで、米国政府は新たなリソグラフ技術の研究に向けたプロジェクトとして、Intel社とアドバンスト・マイクロ・ディバイセズ(Advanced Micro Devices)社、それにアメリカ有数の研究機関が協力して「超紫外線(extreme ultraviolet)」技術を開発しようというプロジェクトや、IBMによるX線利用のプロジェクト、ルーセント・テクノロジーズ(Lucent Technologies/旧AT&T)社のニューイオン電子研究(ion electrons)に関するプロジェクトなどに参画している。そこで、SIA(米国半導体工業会/U.S. Semiconductor Industry Associatin)はさらに技術開発のスピードを加速するために、さまざまな大学などで個別におこなわれてきた関連研究をまとめて、ワンチップで現在のスーパー・コンピュータの計算能力が実現できる10億のトランジスタをもつマイクロ・プロセッサを実現する技術開発として、フォーカス・センター計画(Focus Center program)を1998年1月に発表した。その発表に先立って、米国のクリントン大統領(President Bill Clinton/William Jefferson Clinton/当時)は1997年12月にワンチップ・スーパーコンピュータ研究費を連邦資金から700万$を助成すると発表した。民間企業は3対1の比率で出資することになる。テキサス大学(University of Texas)の研究者グラント・ウィルソン(Grant Willson)化学・応用化学科(Chemistry and chemical engineering)教授はデュポン・フォトマスク(DuPont Photomasks)社と共同で、0.08μ(8/100000mm)幅(Pentium IIで0.25μ)のウエハー製造に成功した。この技術により、1800万個のトランジスタを内蔵した1500MHzの高速プロセッサの開発も可能になった。2001年11月10〜16にちにはカナダのデンバーで、スーパーコンピューティング国際会議Supercomputingが開催される。詳細情報はURL(http://www.sc2001.org/)で知ることができる。経済産業省は2003年5月9日に、科学技術基本計画(平成13年3月閣議決定)において重点分野と定められた4分野を含む8分野(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料、エネルギー、製造技術、社会基盤、フロンティア)を中心に、14テーマを対象とした技術動向調査を実施し、平成14年度特許出願技術動向調査報告の公表について「-医用画像診断装置、フォトマスク-」を発表した。詳細情報はURL(http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0003999/)で知ることができる。Intel社は、Pentium 4の開発計画を変更し、2005年に4GHzを発表する予定であったが、発熱の問題を解決できないことから、2004年10月に開発計画を中止した。これまではいろいろの方策を使って、CPUのスピード競争をあおってきたが、RISCと比較して、熱問題が開発当初から指摘されてきたが、いよいよ「CISC(死す苦とも書かれていた)」の限界がきたようである。でもIntel社は、あらゆる周辺技術を開発しながらCISCでここまでがんばってきたといえる。Intel社は4GHzのPentiumを開発しないと発表していることから、Pentiumで最高のクロック数である3.8GHzのPentium 4 570Jを2004年11月25日に発売した。詳細情報はURL(http://www.intel.com/jp/products/processor_number/info.htm)で知ることができる。Intel社のpentium 4は3.80GHzで限界に達し、「ムーアの法則」の限界と騒がれているが、残るは複数チップを搭載することになり、家庭用パソコンにGridコンピューティングの技術導入という冒険の世界に入ることことになった。フランスのAlcatel社と米国のルーセント・テクノロジー(Lucent Technologies)社は2006年11月30日に合併が正式に完了したと発表し、2006年12月1日から社名を「Alcatel-Lucent」とし、合併後の従業員数は7万9000人で、うち2万3000人は米国のニュージャージー州を拠点とするBell Labsを含む施設で、研究開発に従事することになった。詳細情報はURL(http://www1.alcatel-lucent.com/conferences/day1/)で知ることができる。