平安時代に宮廷文化として流行った和歌の世界で、上の句と下の句を読み、次の人が下の句を上の句にして、それに下の句を付ける日本独特の連歌を、コンピュータ・グラフィックスの世界で通信と組み合わせることによって実現したアートの名称。連歌は、宮廷の庭園に流れる小川に盃(さかずき)を浮かべ、その上に読み終えた和歌を乗せて次の人に渡していたが、連画の世界では庭園の小川の代わりに電子の小川であるパソコン通信やインターネットのネットワークで送り出される。俳諧の世界では、メディアとして懐に忍ばせた懐紙が使われ、懐紙の折り方や歌仙の句の数、区切りなどの歌の記述方法などにもメッセージが含められていたという。また、中国では漢詩を竹簡や木簡に書き、小川に流して連歌を楽しむ絵がNHKの「故宮・至宝が語る中華5000年」で放映された。個人主義で権利を重視するヨーロッパ文化の流れから生まれたコンピュータ社会では発生しなかった、新しい著作権の考え方として注目されている。現代のメディアは、単にメッセージを伝えればいいという効率主義から、メディアそのものがメッセージを持っていたり、雰囲気をかもし出すようになってきた。1992年4月、安斎利洋(Tosihiro Anzai)と中村理恵子(Rieko Nakamura)がパソコン通信の中で、グループ展として発表したのが最初の連画であった。最初は二人で互いの作品に手を加え、その過程を時間軸の中で変化するアートとして発表されたが、最近は参加人数も多くなり、時間軸と個人の感性によって変化する生命を持った新しいアートになりつつある。1997年には、マルチメディアコンテンツ振興協会(MMCA/MMCAは財団法人新映像産業推進センター(HVC)と2001年4月1日に対等合併し、デジタルコンテンツ協会になった)のマルチメディアコンテンツ製作支援事業に採択され、連画メソッドの応用実験に関するCD-ROMが作られ、インターネット上に連画サーバーも作られた。産業的には、連画による画像の変化と、そのたびに新しく変化しながら誕生するコンテンツ自動生成システムとして注目を集めている。ちなみに連歌の原型は中国で竹簡や木簡に書かれた漢詩であるといわれている。竹簡や木簡は東周時代から漢の時代の古代中国人が木や竹に文字を墨で書いて用いた書類で、木簡は北中国に多く、竹簡は南部で竹が多く育つ地方で細竹を縦に切り開いて作り、片面は青い皮が付いたままになっていて、長さは27.6cm前後で、漢尺の1尺2寸に相当し、幅は0.7cmで漢尺の3分である。その上に墨で1本に2字から25字が隷書体または、一部に小篆体で書かれている。この竹簡や木簡が原型になって日本では短冊が誕生し、その短冊に願い事や和歌を記すようになり、和歌を書いた短冊を小川に流すという連歌の原型は、中国の漢詩を小川に流すという東周時代から漢の時代に行われた風習が原型になっているようである。さらに安斎利洋(Tosihiro Anzai)と中村理恵子(Rieko Nakamura)は、1998年にサーバー型連画システム「TheWALL」を開発し、1999年にはTheWALL連画セッションの壁環境を、サーバーレスの分散システム上で実現する「インターウォール」の開発を開始した。詳細情報はURL(http://www.renga.com/08wall/08.htm)で知ることができる。一方、これまで視覚的な環境にこだわってきた連歌環境に全盲の造形作家である光島貴之さんを迎え、触覚連画のセッションも開始した。詳細情報はURL(http://www.renga.com/tactile/index.htm)で知ることができる。米国では連画に似ているが、Webデザイナーの間で、1人が画像をその画像に手を加えて送り返すリターンマッチが行われ、勝敗はその観客達が決める「フォトショップテニス(Photoshop Tennis)」というゲームで楽しまれている。詳細情報はURL(http://coudal.com/tennis.html)で知ることができる。公正取引委員会は2003年3月31日に、「デジタルコンテンツと競争政策に関する研究会」報告書についてを公開した。詳細情報はURL(http://www.jftc.go.jp/pressrelease/03.march/03033103.pdf)で知ることができる。デジタルコンテンツ協会は2003年6月25日に、「デジタルコンテンツ白書2003」を発刊し、2002年のデジタルコンテンツ市場は2兆573億円で、前年比108.1%を記録し、初めて2兆円を超え、ネットワーク・ゲームでは韓国のオンラインゲームが続々と上陸した結果、前年比422.8%と4倍を記録し、60億円に躍進したことを報告した。詳細情報はURL(http://www.dcaj.org/news/news030624/index.html)で知ることができる。 Rob Myersが連画のような50人のアーティストが参加し、399の画像からできた「kollabor8 !」を2005年5月29日に開始しました。「kollabor8 !」は画像をダウンロードし、自己流で加工してアップロードするだけで誰でも参加できる。詳細情報はURL(http://kollabor8.toegristle.com/)で知ることができる。
連画のロゴ
TheWALL連画セッションの壁環境
西欧のインターネット状況
ロシアとヨーロッパのインターネット・ユーザーの伸び
ヨーロッパの2000年インターネット・ユーザー
Photoshop Tennisのトップページ
SIIAとKPMGが公開した、インターネット経由の著作権侵害調査報告
「デジタルコンテンツと競争政策に関する研究会」報告書について
オンライン・コンテンツ
Interwall
ANCL
カンブリアン・ゲーム
インターネット・アート
ネットワーク・ミュージアム&マガジン・プロジェクト
ローランド・ハーモニー・プロジェクト
le Deleuze
CHEZ MOI/CHEZ L'AUTRE
ウイグル
シテ・デ・ザール
バーチャル・スタジオ
Transpublishing
ヨーロッパのマルチメディア・アートの歴史的背景-1
ヨーロッパのマルチメディア・アートの歴史的背景-2
The12-hour ISBN JPEG Project
Crash Media
The Channel project
Chain Line
「ワンライン・コム」プロジェクト
富山県立近代美術館裁判
メディア・アーティスト協会
マルチメディアコンテンツ制作支援事業
メモリアルカード
メルマガCMエクスチェンジ
明確な文章
チェーン・ストーリー・システム
故宮文化資産のデジタル化に関する応用研究
No/e.html
砂絵交信機InterDune
SpeechBalloon
ネット・アートのゴールドラッシュ
デジタルコンテンツ協会
JPEG-2000
分散システム/インターネット運用技術研究会
Virtual Supercomputer
ネット文化
Screenblast
DSL(Design Science License)
経団連の「今後のメディア制度の課題(中間報告)」-1
NET.ARTの歴史と未来
cell computing
ASTRO SESSION
英語で正しい文章を書くためのリソース
CATaC(Cultural Attitudes towards Technology and Communications)
Digital Cultural Institutions Project
公正取引委員会