電子取引法制の中間報告書

電子取引法制に関する研究会中間報告書/第1 序

平成9年3月21日
担当:電子取引法制に関する研究会

電子取引法制に関する研究会中間報告書

第1 序

1 電子取引法制研究会の発足の経緯等

(1) 情報機器及び通信手段の急速な発展及び普及に伴い、売買契約の申込み、承諾の意思表示等取引に関する情報を電子的に交換して行う「電子取引」や公的機関等への申請や届出を電子的に行う「電子申請」が既に一部で実施され、今後、更に活発化することが予想される。

(2) 電子取引や電子申請においては、取引の当事者が面前に相対して、また、申請者等が公的機関等へ出頭して行うものではないため、取引の相手方又は申請者がだれであるかを確認するための制度の整備が要求される。特に、電子取引においては、今後、特定企業間における取引に加え、不特定企業間又は企業と一般消費者間の電子取引が活発化することが予想されるが、このようなあらかじめ当事者を特定できないいわゆるオープンな取引においては、事前に取引当事者間で取引相手の情報を収集し、それぞれの当事者に特有のパスワード等を付与し、これを用いて取引の相手を確認することができないため、取引の相手を確認するための制度の必要性は、ますます高くなるものと予想される。
 一方、公的機関への申請、届出等についても、平成9年2月に閣議決定された「申請負担軽減対策について」によれば、窓口サービスの向上を図るため、今世紀中を目処に、公的機関への申請、届出等の電子化を実現すべきこととされているが、申請者等が特定の資格等を有する者に限られるような場合を除き、申請者等をあらかじめ登録することができないため、今後、一般申請者等からの電子申請を実現し、普及させるためには、申請者等を特定し、その同一性等を確認するための制度の整備が不可欠である。
 また、電子化された情報は、容易に改変される恐れがあることから、取引に関する情報や申請等の内容が改変されることを防止するための制度も必要になる。さらに、取引に関する情報や申請等の内容が他に漏れることがないようにするための手段も講じる必要がある。

(3) このような制度の整備の必要性に加えて、電子取引については、契約の成立時期がいつか、数字等の入力を誤った場合や電子情報が送信途中で消失した場合の法律関係等をどう解するか、書面の交付又は保存が義務付けられている場合にこれらを電子的に保存することができるとするための要件や電子的に保存された情報の証拠調べの方法はどうなるか、電子マネー等による電子的な決済手段の法的性質をどのように解するか等、民事基本法である民法、商法、民事訴訟法等の立場からも検討すべき課題が多い。

(4) 法務省民事局では、このような問題に対処するため、民事局長の主催する研究会として「電子取引法制に関する研究会」(以下「電子取引法制研究会」という。)を発足させ、電子取引に関して生じる種々の問題について、民事基本法である民法、商法等の立場から検討を加え、法的整備の必要性等について研究するとともに、公証人制度、商業登記制度等、既存の関連する制度の変革のために必要な手当てについて検討することとした。
 電子取引法制研究会の委員は、後記「電子取引法制研究会委員名簿」記載のとおりであり、法律学者及び法律実務家に加え、暗号学者、通信技術者その他電子取引に関連する学識を有する者とした。
 電子取引法制研究会は、既に述べたように二つの大きな検討課題を有するため、その下部研究会として、取引の相手方や申請人の同一性等を証明する制度等について検討する制度小委員会と電子取引に関する実体法制上の問題点、法的整備の必要性等について検討する実体法小委員会とを設け、各委員は、いずれかの小委員会に帰属し、それぞれ検討をすることとした。

2 電子取引法制研究会における検討の経緯等

 電子取引法制研究会は、平成8年7月22日に第1回の研究会を開催し、事務局から、制度上及び実体法上の問題点についての説明がされた後、今後の方針を検討した結果、まず、全委員が電子取引の現状及び問題点に関する共通の認識を得ることが必要であるとして、その後、2回にわたり全体での研究会を開催し、室町委員から、電子認証・公証制度に関する検討課題について、また、岩村委員及び松本委員から、それぞれアメリカ及びヨーロッパにおける暗号政策について、浅野委員からは、主として経済協力開発機構(OECD)での暗号の専門家会合における審議状況等について、それぞれ報告がされた。
 その後、電子取引法制研究会は、電子取引が安全に行われるための制度の整備について検討する制度小委員会と実体法上の問題点について検討し、実体法制の整備の必要性等について検討する実体法小委員会とに分かれ、それぞれ、問題点等の検討を行ってきた。
 また、これらの検討と並行して、現在の電子取引の実施状況等を把握し、電子認証・公証制度に対するニーズを探るため、「電子認証・公証制度のニーズに関するアンケート調査」を実施した。
 制度小委員会、実体法小委員会ともに、なお検討すべき事項が多く、平成9年度にも引き続き、それぞれ研究会を開催する予定であるが、この機会に、これまでの研究の成果を整理しておくことが、今後の検討にとって有益であると考えられることから、民事局長への中間報告書をとりまとめることとしたものである。

3 電子取引に関しては、大蔵省、通産省、郵政省等法務省以外の省庁においても研究会が開かれ、また、民間企業等においても、多くのプロジェクトの下に検討が進められている。電子取引に関する法的また制度的な整備については、各省庁及び民間企業等がそれぞれ役割分担をし、協力してこれを進めていくことが肝心であり、この研究会の成果も広く公表し、法務省に対して何が求められているのか、また、法務省に何ができるかという点について、各界から意見を求めていくのが相当である。
 制度小委員会においては、これらの各省庁、民間企業等と相互に情報を交換しながら、研究の対象として挙げた事項について検討を進め、できるだけ早い時期に、具体的な法整備の内容、システムの概要等をとりまとめ、その実現を図りたいと考えている。


1999年12月5日のE-Commerceランキング
2000年2月と3月の電子商取引分野別比較
2000年2月と3月の電子商取引総合比較
2000年から2003年に変化する米国とその他の地域の電子商取引
2000年2月から4月にオンライン・ショップを利用した人の回数比較
2000年2月から4月にオンライン・ショップを利用した人の分類
米国の1999年3/4と2000年1/4のオンライン小売り比較
オンライン・ショップの利用頻度別割合
Webショップのプライバシーに対する情報掲載
2000年5月〜6月のオンライン・ショップの数と売り上げの伸び
オンライン・ショップで衣類を購入する理由
オンライン・ショップの衣類購入トラブルの原因
世界のオンライン・ショップ利用目的の割合分布
国別オンライン・ショップ利用率ランキング
テネシー大学のDonald Bruce助教授の1979〜2003年個人税収計算
E-Commerceによる価格と税収の変化
E-Commerceの発達による税収の変化
オンライン・ショップ・リピーターの意識
イギリスのNCCが発表したオンライン・ショップの拒否原因
2000年6/7月のオンライン小売り販売の高売り上げ分野
インターネットを活用した収入額別の割合
インターネット・ショップの継続年数と全体の割合
E-Commerceの形態と経験年数の比較
世界における1999年と2000年年末のオンライン小売り予測
米国の13〜24歳がオンラインで購入する商品の傾向
西欧のインターネット状況
Web経由でオンライン販売とオフライン販売に比較
ロシアとヨーロッパのインターネット・ユーザーの伸び
米国の18歳以上で、1998年と2000年にオンライン・ショップ利用経験者
各国のカテゴリー別オンライン・ショップの分布
2000年6〜10月のオンライン・セールス推移と業種
AmExの2000年オンライン購入者の傾向
2000年年末米国における日曜ごとの売り上げ比較
米国の14〜17歳の子供が大人向けサイトを訪ねる割合
2000年7月と2001年7月のオンライン銀行利用の比較
OECD情報セキュリティガイドライン

電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-1
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-2
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-3
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-4
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-5
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-6
電子取引法制の中間報告書/制度小委員会の研究報告-7
電子取引法制の中間報告書/実体法小委員会の検討
電子商取引
法務省の電子認証・公証制度アンケート
フィルタリング・システム
電子署名法
デジタル署名
オンライン・サインアップ
MONDEX
ATM(Automatic Teller Machine)
ICカード
デビットカード
デジタル・キャッシュ
スマート・ビット・パーク
First Virtual Bank
電子マネー
電子サイフ
ホーム・ショッピング
パソコン・バンキング
ネットワーク・バンキング
インターネット銀行
テレフォン・バンキング・システム
クリッパー・チップ計画
パブリック・キー方式
シークレット・キー方式
ペイ・パー・ユーセッジ
RSA方式
PGP
サイバーポン
MISTY
DES(Data Encryption Standard)
電子印鑑
NTT電子現金システム
ブロック暗号
偽造・変造犯罪
S-HTTP
ネットワーク・セキュリティ・サービス
PGP
電子印鑑証明書
光ICカード
デジタルIDセンター
電子取引法制に関する研究会
怪文書/BRUTE-FORCE CRYPTANALYTIC ATTACKS
SECE
認証実用化実験協議会
サイバー・テロ
First Virtual方式
キー・リカバリー方式
OM-Transact
Web Marketing Solution
SecureBuy Service
日立コマース・ソリューション
ネットワークを通じた認証業務の在り方に関する調査研究会
カオスインフォガード
JapanNet
KES
フィルタリング機能の検討案
PICS(the Platform for Internet Content Selection)
Safety-Net
RSACi
Actra OrderExpert System
性とメディア
Cyber Patrol Coporate
vPOS Merchant Software
バーチャル・アイデンティティ
バーチャル・セックス
仮想現実タレント
デザイナー・リアリティ
米国の電子暗号化技術国外輸出
ネットパス
MULTI
暗号技術
Crypto card
国際暗号協定
電子マネー被害
インターネット・ビジネス専用保険
Manhattan Cyber Project
Pandesic
電子商取引等検討部会
電子商取引等検討部会の中間とりまとめ
FBI長官の不安と願望
NCSA(National Computer Security Association)
消費者取引研究会
Internet Law & Policy Forum
FCCのVチップ規則
米政府の暗号輸出規制緩和
プライベート・ドアベル方式
ディープ・クラック
Twinkle
電子署名・認証法
オンライン・ショップの悩み
ENIAC-on-a-Chip Project
万能自動計算機
Identrus
iPROVE
Digital Pearl Harbor
EPC(Economic Policy Committee)
コンバージョン・レート
スキミング
預金の不正引き出し補償制度
50ドル・ルール
暗号の2010年問題