コンピュータ技術者の定年

vintage techies

ビンテージ技術者

コンピュータ業界は、デザイン業界に似てより若く、より賃金の安い労働力を好む傾向がある。一流大学を卒業し、研究室で基礎技術を調査している間に35歳になり、若手にプログラムの選択方法が古くて、行数が多いと指摘され、花形として注目された短期間を回想するプログラマーも多いことだろう。就職案内を見れば、その傾向は明確になる。米国情報技術協会(ITA)の報告によれば、情報技術関連の就職先は34万6000人分もあるにも係わらず、その短期間にホームランを打って、スターダムにのし上がり、会社を興し、数100万$を稼いで長者になったり、管理職になった数人を除いて、35歳以上のコンピュータ技術者には就職の先もないのが現状である。そこで米国ではビンテージ技術者(vintage techies)を16,000人集め、1998年に75歳になるビル・ペイソン(Bill Payson)が、35歳以上のコンピュータ技術者を対象にしたシニアテクス(SeniorTechs)社を設立した。また、最近のマルチメディアの世界ではシルバー世代向け家電など、熟練した技術と積み重ねた年齢が発想させるアイディアがキーポイントになる可能性が出てきている。たとえば、この「マルチメディア・インターネット事典」を制作しているデジタル・クリエイターズ連絡協議会で開発しているJiJiBaBaPet(仮称)は、爺が発案し、爺プログラマーが開発している通信用メール・アプリケーションで、新しい年寄りによるレボリューションが始まっていることも見逃せない。ただし、シンガポールのように、35歳以上の老人が政治の世界から全員引退し、年金生活に入るという極端な事例も見逃せない。そういえば、最近やたらに大手企業や団体の重役や役員から、いろいろな伝(つて)を使って、この「マルチメディア・インターネット事典」を提供するように要求する傾向が強くなってきている。「CD-Rだから、焼き回せばどんどん再生できるので、どうぞご自由に!」と連絡すると、「何10枚焼いておくように、取りに行かせる」というメールが届く始末である。この勘違いな傾向にも困ったものである。米国のiLogos社は2002年4月に、米国企業500社を対象に1989年から2002年のWebを利用した人材募集の比率の変化を公開した。詳細情報はURL(http://www.ilogos.com/iLogosReport2002/)で知ることができる。米国のGAO(General Accounting Office/米国連邦会計監査院)は2002年12月9日に、柔軟性を持たせた労働環境の管理についてのレポートとして「Human Capital: Effective Use of Flexibilities Can Assist Agencies in Managing Their Workforces. GAO-03-2」を公開した。詳細情報はURL(http://www.gao.gov/cgi-bin/getrpt?GAO-03-2)で知ることができる。