国際金融取引の環境整備

国際金融取引における現代的展開と取引環境の整備について

平成8年6月17日

国際金融取引における現代的展開と取引環境の整備について
----国際金融業務の新たな動きと規制緩和----
(中間報告)

要旨

1.国際金融取引の現代的展開

国際金融取引を取り巻く環境にどのような新たな動きが生じつつあり、どのような課題があるかとの観点から行ったヒアリングのとりまとめ。

(1) エレクトロニクス化の進展

・クロスボーダー資金取引がリアルタイム化。電子マネーの開発が進展している。
・迅速かつ安全な資金移動を可能とする市場環境等の整備と、取引実態の把握が課題。

(2) 金融・資本取引のグローバル化と担い手の多様化

・グローバル化の進展の結果、銀行以外の金融機関等が担い手となる取引が増大している。
・国際金融取引の担い手の健全性を維持しつつ、効率的な資金取引等を可能とする制度整備が課題。

(3) デリバティブ取引の拡大とリスク管理の重要性の増大

・複合的なデリバティブ商品の開発が進み、金融機関等のリスク管理態勢の整備が重視されている。
・時価主義会計やネッティングにかかる環境整備が課題。

(4) 我が国事業法人の海外展開と財務管理のグローバル化

・事業活動の海外展開に伴い、海外金融子会社において、子会社間のクロスボーダー、マルチカレンシー取引の集中決済等が行われている。
・国内企業を一方当事者とする取引についても、効率的な決済を可能とする制度整備が課題。

(5) 円の国際化と決済リスクへの対応

・海外における決済通貨としての円の利便性を高めるための更なる制度整備、円に関する決済システムの一層の整備が課題。_

2.諸外国の対応と制度的枠組み

  諸外国は、どのような外国為替管理制度の枠組みの下でこれらの現代的展開に対応しているかとの観点からの、米・英・独・仏における出張調査報告のとりまとめ。

(1) 電子マネー等への取り組み

クロスボーダー取引、マルチカレンシー取引が自由であることを前提に、電子マネーの開発が進んでいる。ただし、マネーローンダリングの防止等について、なお検討を要する状況。

(2) 基本的法制

米国は個別法により有事規制を実施。欧州各国は、我が国の外為法に相当する基本法の下で、平時の為替管理の撤廃を進めてきた。

(3) 有事規制

各国とも、経済制裁等の有事の際に取引を規制しうる規定を有している。

(4) 外国為替業務の担い手

多くの国において預金及び為替取引は銀行専業となっている。外国通貨の売買業務について、マネーローンダリング防止の観点から、資格要件を定める動きがある。また、欧州では、通貨デリバティブ取引について、顧客保護や金融システムの安定の観点から、業として行う者に資格要件を求める動きもある(英国は導入済。)。

(5) その他の取引規制

欧米では、マネーローンダリング防止法等によっても、対外取引を利用した不正取引の禁止、金融機関の確認義務などを広範に規定。

(6) 報告制度

多くの国では、統計作成目的から、銀行を通じない取引について取引者の報告義務(罰則付き)を定めており、他の行政調査目的から種々の報告を求めている国もある。欧州各国では、報告のペーパーレス化、ワンライティング化が進んでいる。

3.専門部会の検討課題

(1) 国際金融取引の環境整備の指摘は様々な分野にわたるが、特に外為制度の主要な論点を整理し、規制緩和の在り方を検討することが重要である。その際には報告制度等、取引実態を的確に把握・分析しうる態勢を整える必要がある。

(2) また、電子マネーの問題については、どのようなスキームで開発されるのか、開発者等によるソフト面での実験等を踏まえ、制度的対応を探る枠組みの検討が必要。

4.外為制度の主要論点等

(1) 次のことから「決済関係の規制緩和」及び「証券外為の拡大」について、直ちに規制緩和策を講ずる必要がある。

イ.決済は全ての対外取引に伴い生ずるものであり、取引当事者の資金管理の効率性に直ちに結びつく。また、許可制度のこれまでの運用では、取引の多様化、高度化に必ずしも十分対応できない恐れもある。

ロ.今日のクロスボーダー証券投資の増大に鑑みれば、証券投資家に対してリスクヘッジ機会を提供するためには、現在の証券外為の範囲では十分といえない恐れがある。

(2) その他、外為制度全般について種々の規制緩和が提起されており、これらを検討する上では、以下イ.からト.のような論点が考えられ、それぞれについて次のような意見が提起された。

イ.事前許可・届出制度、適法性確認をどう考えるか
欧米と同様に、許可・届出を原則として事後報告に移行すべきとの意見が強かったが、他方、欧米で支払先の確認等を行っているのと同様に、何らかのチェックを行いうるシステムが必要ではないかとされた。

ロ.有事規制についてどう考えるか
(1) 為替の急激な変動等に対する有事規制の必要性・実効性に疑問を呈する意見があった。他方、メキシコ通貨危機等に見るようにリスクの市場間伝播は高まっており、かかる事態に対して、何らかの対応が可能となるような制度が必要との指摘もあった。
(2) 経済制裁等のための有事規制については、引き続き外為制度において効果的に実施しうるメカニズムを維持すべきとの意見が強かった。
(3) 為銀を通じない取引が拡大する場合、有事規制の実効性確保をいかに図るかが課題であることが認識された。

ハ.外国為替業務の担い手の要件等をどう考えるか
外国為替業務の担い手は必ずしも外国為替公認銀行に限る必要はないが、有事規制の実効性担保、取引の実態把握、決済システムの安定性、顧客保護等の観点から、担い手の健全性を担保するために、その要件、監督の在り方及び市場規律を的確に設ける必要があるとの意見があった。

ニ.報告制度をどう考えるか
(1) 支払や資本取引の規制緩和が進む上で、多くの取引に事後報告義務が設けられることは当然との意見があった。
(2) 報告として求めるべき情報の範囲や報告コストについて、報告目的を明確化するとともに、負担とメリットのバランスに配慮しつつ、整理統合等を進め、またペーパーレス報告やワンライティング報告の導入ための検討を急ぐべきとの指摘があった。

ホ.外為法の水際法的な性格をどのように考えるか
欧米では、個々の法律がマネーローンダリング防止等のため、種々の禁止規定、報告義務規定をおいているが、我が国では外為法の下の外国為替公認銀行による適法性確認により、一般的に予防しているとの指摘があった。

ヘ.通貨主権についてどう考えるか
通貨主権を根拠とする規制には意味がないとの意見があった一方、この問題については、中長期的に検討する必要があるとの指摘もあった。

ト.その他
担い手の業務の問題として、外国為替業務のアウトソーシング受託の弾力化、業務面での規制緩和も進めるべきとの意見があった。

5.今後の審議について

外為制度の抜本的な見直しの基本的な考え方について審議し、その際には、有事規制の実効性をいかに確保するか、必要な報告をいかに確保するか、また外国為替業務の担い手の要件や監督の在り方をどう考えるか等の重要な論点について検討を進め、6月を目途に報告書をとりまとめる予定。


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