VRML

Virtual Reality Modeling Language

バーチャル・リアリティ・モデリング言語

インターネットのWWWの仕組を活かした3次元グラフィックス・データを記述する言語の名称で、HTMLの3D版ともいわれている。データ転送のメカニズムは、メール転送プロトコルのMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)を利用し、VRMLの座標系は右手の3次元直行座標系で、単位はメートル法を使用している。3次元グラフィックスの仮想都市空間(サイバースペース)を制作するときに使われる。VRMLの原型は、1980年代後半に欧米の研究者が情報交換の手段としてインターネット上で3次元情報をやり取りできないものかと研究し始めたのが最初で、SGI(シリコン・グラフィックス/Silicon Graphics Inc./その後、Silicon Graphics社は、Silicon Graphics Cray社と社名を変更した)社やIBMの技術者がHTMLを3次元に拡張し、相互補完するプログラミング言語として開発した。1994年5月に行われた始めてのWWWコンファレンスで、WWWを開発したティム・ベルナー・リー(Tim Berners-Lee)とヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard/HP)社のデビット・ラゲット(David Raggett)が3次元空間のアイデアを出したのがVRMLのきっかけとなった。ラビリス(Labyrinth)というシステムを作っていたマーク・ペス(Mark Pesce)がそのアイデアを引き継いで、1994年6月9日にwww-talkメーリング・リストでwww-vrmlという新しいメーリング・リストを発表した。同時に雑誌WIREDのシステム管理者だったブライアン・ベーレンドーフ(Brian Behlendorf)がホームページを作り、一気にインターネット上で話題になった。詳細情報はURL(http://www.wired.com/vrml/)で知ることができる。VRMLの規格が決まったのは1994年7月で、1995年4月にはSGIがVRML対応のコンテンツ作成ツールとしてウェブスペース・オーサー(WebSpace Author)を発売した。VRMLで書かれたホームページは通常のブラウザに加え、SGIの「ウェブスペース」という3次元ブラウザが必要になる。米国のワールズ(Worlds)社はVRMLを発展させ、自由に仮想空間を共有できるVRML+を1995年のSIGGRAPHで発表した。ただし、VRMLで書かれた3次元のホームページは膨大なデータ量になるため、閲覧するには新たな通信インフラを必要とするという声も多い。1996年2月、Silicon Graphics Cray社、ネットスケープ・コミュニケーションズ(Netscape Communications)社、ソニーなど日米56社は、VRMLの新規格ムービング・ワールズ(Moving Worlds)の仕様で合意した。1996年3月に米国のZiff Davis社は、ホームページ上でVRMLベースの3Dチャット(会話)システムのβ 2版を公開し、Point Worldというチャットルームが用意された。詳細情報はURL(http://www.zdnet.com/zdi/vrml/filters/discuss.html)または、URL(http://www.blacksun.com/)で知ることができる。このマルチユーザーVRMLシステムは、Black Sun Interactive社製のマルチユーザーVRMLブラウザCyberGateを使用している。ブラウザはWindows 95/NTに対応し、Netscape Navigator用のプラグインも用意されている。ブラウザを起動すると専用ページが開かれ、ニックネームとその3次元世界で自分をあらわすキャラクター(アバター)を選び、体験できるようになっている。 1996年4月に、VRML 2.0の仕様として米国のSGI社、ソニー、米国のWorldMaker社と共同提案していたMoving Worldsが選定された。VRML 2.0の提案には複数の案が提案されていたが、オブジェクトの動きやアニメーションの定義、臨場感ある音場の定義などの機能拡張が含まれ、3次元世界で現実の空間をより直感的な形で表現できることが評価され、Moving Worldsが選ばれた。このMoving Worldsは、VRML Architecture Group (VAG)社が1996年年1月に公開した要求仕様にこたえて、センサ機能、音響機能、タイマー機能、Java言語との連携がある。VRML 2.0の各提案に対する投票結果は、Moving Worlds社 74%、Microsoft社 10%、Apple社 8%、GMD社 5%、Sun Microsystems社 3%という結果であった。松下電器産業はインターネット上で3次元CGキャラクターが動くVRMLブラウザ「Cosmo Player1.0」対応の仮想人間アニメーション技術を開発し、1997年8月3日から開催されるSIGGRAPH '97で技術展示を行った。1997年8月には松下電器産業のインターネット情報サービス「WONDER TOWN」上でデモ・コンテンツも公開した。1997年8月にNetscape Communications社とMicrosoft社は、VRMLの標準化に合意し、世界の2大ブラウザ提供会社が仕様を採用することになった。1997年11月12日からアスキー・サムシング・グッドは米国の3Dタイトル作成、閲覧ツール開発ベンチャーのニューファイヤー(Newfire)社と業務提携し、英語版のインターネット・コンテンツやゲームなど3Dタイトルを作成するオーサリングツール「カタリスト(Catalyst)」を販売開始した。カタリストのデータを見るための3Dプレーヤー「トーチ(Tarch)」は、ニューファイヤー社のURL(http://www.newfire.com/)でダウンロードできるほか、今後多くの雑誌などに添付されるCD-ROMで提供される。SGI社は、1997年12月17日にVRML 2.0対応でNetscape Navigator、InternetExplorereとの統合もできるのブラウザCosmo Player2.0を発表した。キヤノンと基盤技術研究促進センターの共同出資会社であるエム・アール・システム研究所は1998年1月に、VRMLで記述されたデータを変換して3Dディスプレーに直接表示できるビューワー・ソフトを開発した。エム・アール・システム研究所すでに、特殊な眼鏡を付けずに肉眼で立体映像を見ることができる3Dディスプレイを独自に開発していたので、このディスプレイの周辺技術として開発された。パナソニック・ハイホー(Hi-HO)はWONDER TOWNで、1998年2月2日からVRMLヒューマノイド・アニメーション技術を利用し、VRMLシナリオとストリーミングVRMLを活用した世界初のVRML短編ドラマ「地球伝説(Cyberian/サイバリアン)」を無料で開始した。1998年1月26日にISO(International Standards Organization/国際標準化機構)とIEC(International Electrotechnical Commission/国際電気標準会議)がVRMLを国際標準として認可した。Sun Microsystems社は1998年2月18日にJava 3D API(Java 3Dアプリケーション・プログラミング・インタフェース)をVRMLに統合し、Javaのグラフィックス機能を強化すると発表した。1998年3月12日に次期バージョンについてのロードマップを明らかにした。ソネット(So-Net)を運営するソニーコミュニケーションネットワークは、Windows 95対応の専用ブラウザで、最大1000人の同時参加できるVRML2.0対応の3次元仮想空間「パーソナル・エージェント・ワールド(PAW)」を開設した。詳細情報はURL(http://www.so-net.ne.jp/paw/)で知ることができる。VRMLコンソーシアムは1998年7月21日に、コンテンツ・ストリーミング機能、バイナリ・ファイル圧縮、XMLとダDynamic HTML技術の統合、サンプル・コードの実装など機能を持った包含的に拡張した次世代VRMLを策定した。1998年12月15日にVRMLコンソーシアムは、組織名称をウェブ3Dコンソーシアム(Web3D)に変更したことを発表した。インターネット上にはバーチャルリアリティー(VRML)を基礎から応用まで解説してくれる週刊メールマガジンも登場した。詳細情報はURL(http://vrmlbyhand.hp.infoseek.co.jp/ref/mag.html)で知ることができる。NECの「BIGLOBE」は2002年6月17日に、Javaを利用することで、プラグインなしのInternetExplorer 4.0以降やNetscape 4.06以降のWebブラウザ上で閲覧できる3D画像の制作サービス「BIGLOBE Web3D」を開始したことを発表した。動作環境もWindowsだけではなく、McOS、Linuxにも対応している。詳細情報はURL(http://web3d.biglobe.ne.jp/)で知ることができる。日本経済団体連合会は 2004年1月20日に、「戦略的な国際標準化の推進に関する提言」を公開した。詳細情報はURL(http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2004/007.html)で知ることができる。テクノロジー・レビュ(Technology Review)誌の主催で、2004年9月29日 30日にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開催された「未来技術会議(The Emerging Technologies Conference Showcase)」で、ティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)は2004年9月29日に基調講演を行い、コンピュータがさらに多様なデータをより容易に検索・加工できるようにするための発展的なプロセスである「セマンティック・ウェブ」について語り、同時にウェブ開発の前進を妨げる障害には、技術的な側面と、社会的な側面もある。コンピュータ業界は、使用料を要求することで重要な技術を囲い込みたいという衝動を排除しなければならないと、語った。つまり、金の亡者や社会的権力願望者の横暴な行為は、排除すべきということになる。詳細情報はURL(http://www.tretc.com/agenda.htm)で知ることができる。米国のSGI(Silicon Graphics/OTC:SGID)社は2006年5月8日に、2006会計年度第3四半期(1-3月期)の業績見通しを改めて発表し、米国連邦破産法第11条(チャプター・イレブン/Chapter 11 of the U.S. Bankruptcy Code)に基づく資産保護を申請したことを発表した。詳細情報はURL(http://www.sgi.com/company_info/newsroom/press_releases/2006/may/sgi_reorg.html)または、URL(http://www.sgi.com/company_info/newsroom/press_releases/2006/may/q306_pre_results.html)で知ることができる。


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