米国のサン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)社のJava開発チームにいたメンバーが1996年2月に設立した米国のPalo Altoにあるマリンバ(Marimba)社が開発したプッシュ型の情報・ファイル転送システムの名称。Tunerと呼ばれる受信ソフトで、Transmitterと呼ばれる送信サーバーから、Channelと呼ばれるJavaアプリケーションとコンテンツを受け取る。それぞれのソフトに128ビットの小さなサムネールを付け、それを手がかりに交信することにより、最初のダウンロードには時間がかかるが2回目以降サーバーとパソコンがサムネールを照合し、更新された部分だけを送信するため、スピードが増し、多数との交信でも同報通信の環境が構築できる。カスタネットでは、パソコン側のソフトをチューナー(tuner)といい、カスタネットのサーバーをトランスミッター(Transmitter)と呼ぶ。Transmitterからの情報を受け取ったり、アプリケーションをアップデートできる。すでにBank channel、Binary TreeなどいくつかのサンプルChannelが用意されている。なお、同時にJavaのGUI開発ツールBongoもリリースされた。Tuner、Transmitter、Bongoとも、Macintosh版、Windows 95版、Windows NT4.0版、Solaris版のβ版がMarimba社のサーバーから無料でダウンロードできた。カスタネットを利用するには、Marimba社のURLから専用ソフトのtunerをダウンロードし、Transmitterに接続するとチャンネルが形成される。チャンネルは情報サービスを提供する企業ごとにいくつでも開設することができる。ユーザーはTransmitterから目的のサービスを選択すると、最新情報とそれを見るための閲覧ソフトが送られてくる。インターネットに接続されている間は、それぞれ自動的に情報が更新される。tunerとTransmitterの間にミラー・サイトに似たリピーターという中継拠点を開設することもできる。すでに個の技術開発に対し、Java基金が400万$を提供していた。1997年1月21日に、カナダのコーレル(Corel)社が開発を進めるJavaワープロ(WordPerfect for Java)や表計算(Quattro Pro for Java)、チャー ト(Chart for Java)、PIM(個人情報管理ソフト)とメール・クライアントが含まれたビジネスソフトCorel Office for Javaの評価版をCastanetで配付することを明らかにした。また、Dimension X社は1997年1月20日にMarimba社と提携し、Dimension X社のLiquid Motion Pro技術を活用して、Marimba Bongo application builderで作成されたJavaアプリケーションにアニメーションとマルチメディア・コンテンツを組み込み、インターネット上で、Castanetに送付することができるLiquid Motion Pro , Castanet Editionを開発することになった。Liquid Motion Pro , Castanet Editionを使えば、プログラミングの経験がないユーザーでも、アニメーションとマルチメディア機能が組み込まれたJavaアプリケーションが作成できるようになる。1997年1月28日にCastanetの正式版をJavaのGUI開発ツールBongoとともにリリースした。1997年2月23日にMarimba社は、PowerMac版のCastanet tunerのα版を公開し、1997年5月に正式版が公開された。ただし、Castanetを使用するには、Javaを実行するための環境「MacOS Runtime for Java」と、インターネットの基本設定を行なう「InternetConfig」が必要になる。また、MacOS Runtime for JavaはURL(http://www.applejava.apple.com/text/download.html)からのダウンロードできる。今後、Javaだけでなく他のバイナリーデータにも対応し、Netscape CommunicatorにバンドルされたNetcasterにも統合された。米国のNet Perceptions社は1997年5月12日に、カスタネットに、ユーザーごとの情報フィルタリング機能を付加するソフト「GroupLens Plug-in for Castanet」を発表し、その後「GroupLens Recommendation Engine」にバンドルされて出荷された。日本語版は富士通が1997年7月から販売を開始し、従来から英語版Castanetを販売していた伊藤忠テクノサイエンス(CTC)、日立インフォメーションテクノロジー(日立IT)も日本語版を販売すると発表した。Marimba社は1997年8月7日にカスタネット・ファミリーとして、従来のカスタネット・トランスミッターに機能拡張することでJava以外の言語にも対応し、アップデータを自動配信できる「カスタネット・アップデートナウ」を追加すると発表した。これで、CやC++、Visual Basicなどのネイティブ・コードで作成された一般のアプリケーションやファイルのアップデータを自動配信でき、自動アップデートが可能になる。さらにカスタネット・ファミリーの製品として、トランシミッターで標準ベースのSSLや電子認証を行い、インターネット上で安全にソフトウエアを配信できる「カスタネット・ガーディアン」を発表した。1997年9月にはボンゴ(Bongo)の日本語版をリリースした。Marimba社は1997年10月7日に、Secure Transmitter Serverが導入され、SSLによる認証が可能となるCastanetのバージョン2.0の概要を発表した。日立インフォメーションテクノロジーは、Windows NT/95対応のCastanet 2.0日本語版を1998年1月9日に発売した。Marimba社は1998年6月にTunerと配信サーバーTrasmitterなどで構成される「Infrastructure Suite」、Transmitter上でチャンネル配信するときに利用するPublisherと配信用のJavaアプリケーションを作成するBongoなどで構成される「Production Suite」、Transmitterの管理を行なうTransmitter Administrator Proなどで構成される「Management Suite」3つのパッケージに分けて、プッシュ技術のさきがけというADM(Application Distribution and Management)を採用し、またMicrosoft社と共同開発したOSD(Open Software Descriptio)も採用されているCastanet 3.0をリリースした。Marimba社のキム・ポレーズ(Kim Polese)社長が1998年7月14日に来日し、日本語版Castanet 3.0の概要を発表した。
[日本でのMarimba社関連のURL]
●伊藤忠テクノサイエンスのURL(http://www.ctc-g.co.jp/whatsnew/marimba/index.html)
●富士通のURL(http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/softinfo/product/use/MARIMBA/)
カスタネットの動くロゴ
個人情報管理とインターネット・ショップ
米国のConsumer Reportsが調査したAOLとフィルタリング・ソフト評価
1997年に公開された米国のインフラ保護政策-1
1997年に公開された米国のインフラ保護政策-2
1997年に公開された米国のインフラ保護政策-3
1997年に公開された米国のインフラ保護政策-4
1997年に公開された米国のインフラ保護政策-5
Walter Benjamin著The Work of Art in the Age of Mechanical Reproduction, 1935
米国のGAOが2003年6月27日に公開したビジネス管理システムとリスクに関する報告書
ロボットマーケット市場報告書「2003 World Robotics survey」
プッシュ技術
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