ライト・ポジション

position of light


被写体に対するライトの位置やライティングの構成の総称。どこにライトを置くかによって被写体の見え方が大きく変わる。通常、複数のライトを使って照明をセットする。光の当たる上下の角度は、太陽の高さから想像される時間の表現に関係する。また、光のあたる左右の方向は被写体の表情をさまざまに変化させる。顔の下から照明をあてる(アンダー・ライト:below)と不気味な雰囲気になるが、ニュース・キャスターなどは原稿を読むときに多少うつむくので、軽くアンダー・ライトをあてると顔に影ができにくい。暗闇の向こうから主人公が登場するときにバック・ライト(back)は効果的であるが、登場人物が動いても光源が直接カメラに入らないように注意する必要がある。キッカー・ライト(kiker)は斜め後方から照明をあてることで、被写体の輪郭を際立たせる。レリーフ状の凹凸や素材表面の質感をよく表現するには90°近い角度からのエッジ・ライト(edge)が有効である。1灯の照明で効果的に撮影するには、前方の斜め上方向から光をあてて、顔に7対3ぐらいの影をつくるキー・ライト(key)が向いている。影の部分を柔らかく見せるために、キー・ライトの反対側からあてるフィル・ライト(fill)は抑えのライトともいわれる。影ができないようにまんべんなく光をあてた状態をフル・ライト(full)という。キー・ライト、フィル・ライト、バック・ライトの3つを使う方法は3点照明(3-point lighting)といい、基本的な照明構成になっている。3点照明では人間の顔を撮影するときに重要なハイライト部分、影のでき方、輪郭の調整の3つの要素を演出することができる。照明には被写体ばかりでなく、背景の状態や空気の透明度などほかにもさまざまな要素があり、映像制作において表現効果を高めるうえで、多くの可能性を含んでいる。また、コンピュータを使った3D-CGの世界でも、影の位置や明るさの調整などをスポット・ライト、平行光源、点光源などから選択し、ライトの位置をライト・ポジションで設定する。