脳機能

Neuroscience


生体が感覚器官から入ってくる多数の入力を脳でどのように統合し、処理することにより、適切な出力を出しているかについて神経レベルでの解明する科学の総称。生体の最も注目すべき特徴は、自らを含む環境の変化に直面すると、学習によって行動をその環境の変化に即したものに変えることができることである。このプロセスは神経系の可塑的な変化によって行われていると考えられる。電子技術総合研究所では、生体の神経系における情報処理機構を解明するという問題意識を従来の研究から引き継ぎながら、神経系の最も注目すべき機能である学習メカニズムの解明に焦点をしぼり研究を進めている。動物、特に高等動物では、自らを含む環境の変化に直面すると、その環境から学習し、経験を記憶して、それ以降の行動が以前と異なった、その環境の変化に即したものに変わる。脳の最大の特徴は自律的に学習し、経験を記憶することであり、永年にわたって蓄積されてきた多様な記憶の中から、その場その場で必要な情報を、瞬時にして選択し、抽出するといった脳の機能は現状の情報処理技術に最も欠けている部分といえる。情報科学研究に新しい展望を開き、新しい情報処理システムを開発するという現在のニーズに応えるために、脳の学習メカニズムを解明することは、将来の大きな指針を与えると考えられている。従来から学習機構研究は多くの場所で行われてきているが、有益で意味のある学習は生きている生体で自然な刺激で行われる、学習はシナプス集団の連携でシステムとして行われている、さらに生物の学習機構を情報科学の立場から把握し記載する、といった視点を考慮しようとすると、反射のような比較的容易な学習から、オペラント学習まで自然な刺激を用いた様々なレベルの学習課題を用意する必要がある。また、動物の行動実験から、スライス標本での実験まで様々なレベルで、微小電極法、光計測、組織化学などの手法を用いた実験と、その結果を包括的にグローバルな視点から説明するモデルの構築が重要な課題となる。さらに、ヒトの脳における学習形成を、fMRIなど非侵襲的計測で脳全体として捉え、生理実験や学習課題の開発にフィードバックすることにより、より広い視野で学習のメカニズムを考えていく必要がある。電子技術総合研究所では、このような視点にたち、新しい情報科学研究を進めていくため、脳の学習機構を現象面からだけの記述でなく、その本質的な法則の解明を目指して研究を推進している。電子技術総合研究所彙報の情報はURL(http://www.etl.go.jp/jp/results/bulletin/index.html)で知ることができる。また、インターネット上には脳について知ることができるBrain Explorerもある。詳細情報はURL(http://www.brainexplorer.org/)で知ることができる。NASA(National Aeronautics and Space Administration/米国航空宇宙局/ナサ)は2003年5月6日に、「Explorers: Balancing Brains」として、人間がバランスを保持するための脳を分析し、宇宙で作業をする人の脳を研究し、無重力の宇宙で身体的バランスを保持するための研究成果「Liftoff to Space Exploration」を発表している。詳細情報はURL(http://liftoff.msfc.nasa.gov/news/2003/news-balance.asp?list22849-151)で知ることができる。理化学研究所は2004年2月27日に、理研ニュース別冊として、「なるほど!脳の中身が見えてきた!」のPDF版を公開した。詳細情報はURL(http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/news/special/pdf/0402.pdf)で知ることができる。サンディエゴで2004年10月23日から27日まで、米国脳神経学会(Society for Neyroscience)の「Neuroscience 2004」が開催された。詳細情報はURL(http://web.sfn.org/)で知ることができる。また、イギリスBBCは2004年12月31日に多くの死者が出たスリランカで、津波は最大3.5kmも内陸に波打ち寄せたが、Wildlife officials in Sri Lankaが調査した結果、動物たちは第六感が働いたのか?一匹も死んだ動物を発見していないと報告した。また、スマトラ島で虎の飼育をしているDebbie Martyrも、虎の死骸を一匹も発見していない、「Wild animals in particular are extremely sensitive,(野生動物は非常に敏感)」と報告している。詳細情報はURL(http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/south_asia/4136485.stm)で知ることができる。newscientistは2006年6月27日に、新しい研究によると、母国語が脳でどのように数学の難問を解決するかを決定するかもしれないと報告した。脳キャンは、数を比較して合計するとき、中国語を話す人が英語を話す人より視覚領域を当てにするのを明らかにした。研究者は、私たちの母国語が私たちの脳の問題解決サーキットが展開する方法に影響を及ぼすかもしれないことを提案した。しかし、彼らは、文化、または遺伝子によって異なった教授法や方程式が異なって解決するために中国人と英語を話す人の脳を比較してしまったかもしれないと言い足している。しかし、調査結果は、教育者が若い学生に数学を教える最も良い方法を特定することを助けることができるかもしれない。 ただし、北米の工業学校と技術会社のリーダーは、中国と日本の子供と比較してコンピュータ能力で遅れることを心配している。この研究は2001年に出版されたJournal of Experimental Psychology, vol 130, p 299で最初の研究を知ることができ、最新の研究では、中国の大連工業大学でYiyuan Tangの指導で、20代男女12人の中国語を母国語とする地元大学生と、米国、オーストラリア、カナダ、およびイギリスから英語を母国語とする20代男女12人を募集し、最初にアラビア数字2つを提示し、その合計が3番目のケタで提示された数字と同じかどうかを英語でテストし、その反応をMRI (Magnetic Resonance Imaging)でスキャンしてテストした結果を紹介し、アリゾナ州フェニックスのBanner Good Samaritan Medical Centerに所属するEric Reimanは、「英語を母国語とする人は単語の意味にかかわる追加脳の周辺をさらに当てにしているが、中国語を母国語として話す人は視覚外観と数の物理的な操作にかかわる追加脳の周辺をさらに当てにして答えていた」と報告している。明確に、中国語を話す人はvisuo-premotor協会ネットワークと呼ばれる視覚的、そして、空間的な脳のセンターにより多くの活動を持っていました。 英語を母国語とする人は脳の左の半分のperisylvian皮質として知られている言語ネットワークで、より多くの活動を示しました。明確に、中国語を話す人はvisuo-premotor association networkと呼ばれる視覚的、そして、空間的な脳の中央部より多くの活動をし、英語を母国語とする人は脳の左の半分のperisylvian皮質として知られている言語ネットワークで、より多くの活動を示していたと報告した。詳細情報はURL(http://www.newscientist.com/article/dn9422?DCMP=NLC-nletter&nsref=dn9422)で知ることができる。疲れたコンピュータ・ユーザーのために、いつやめるかを指示してくれる「はちまき」をInformationWeekが2007年10月12日に紹介してきた。詳細情報はURL(http://www.informationweek.com/news/showArticle.jhtml?articleID=202401723&subSection=News)で知ることができる。タフツ大学(Tufts University)のコンピュータ・サイエンスロバート・ヤコブ(Robert Jacob)教授と医用生体工学セルジオ・ファンティニ(Sergio Fantini)教授チームは脳の感情的な状態を測定するため、近赤外分光法センサーを使用して、脳で血液酸素処理レベルをモニターするハイテク鉢巻きを開発した。タフツ大学(Tufts University)チームが開発した「はちまき」を利用することで、パソコンを使っている人のストレス尺度を測定し、ひどく疲れているか、意識散漫になり始めているか、まだ明確に反応できるかを示してくれ、この研究は「 ACM Symposium on User Interface Software and Technology」として、NSF(National Science Foundation/米国科学財団)からUS$445,000の交付金を受けて開発された。この技術は、脳の感情的な状態に関するリアルタイムの洞察を獲得するためにMRIのような「はちまき」の使用が伴い。この技術は、研究の長期目標として、普通のコンピュータ・ユーザーのためにユーザー・インタフェースを改良することで、コンピュータ・ユーザーだけではなく、もちろん航空管制官、軍事作戦本部、パイロットなどにも利用できるかもしれない。技術解説は、URL(http://www.cs.tufts.edu/~jacob/papers/uist07.poster.pdf)で知ることができる。チームは、機能的な近赤外分光法(fNIRS)を使用して、技術が安全で、携帯用の非観血であると言っている。「はちまき」の上のセンサは追跡されるために額への赤外光、そして、可能な酸素処理を送るレーザー・ダイオードが取り付けられている。